
歯磨きを始めとしたオーラルケアを徹底しているのに、口臭がなくならないという方は、もしかしたら内臓に原因があるのかもしれません。
特に肝臓や腎臓、それから大腸などに異常があると口臭が発生することがあるため注意が必要です。
ここでは内臓の異常が原因の口臭について詳しく解説します。
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1.肝臓の異常が原因の口臭
1-1.肝臓の異常ではアンモニア臭がする
肝臓に異常があると、口臭が発生することがあります。
具体的にはアンモニア臭と呼ばれる臭いで、一般的な口臭とは少し異なります。
肝臓の病気が重症化すると、カビや何かが腐敗したような臭いもするようになります。
1-2.肝機能低下でアンモニア臭が発生するメカニズム
肝臓は体にとって有害な物質を分解する臓器です。代表的なものがアルコールで、口腔から摂取したアルコールは肝臓を経ることで無害化されていきます。
私たちが普段摂取しているタンパク質も分解の過程で有害な物質が出てきます。それがアンモニアです。
肝臓の機能が正常であれば、このアンモニアを尿素へと変えて体外へと排出されていきます。
それが何らかの理由で肝機能が低下し、アンモニアから尿素へと変換できない状態になると、アンモニアが血流に乗って全身へと巡り、その一部が口臭という形で体外に漏れ出ることがあるのです。
これが肝臓の異常が原因でアンモニア臭が生じるメカニズムです。
2.腎臓の異常が原因の口臭
2-1.腎臓の異常でもアンモニア臭がする
肝臓の機能に異常があるとアンモニア臭が口臭となって現れますが、腎臓の異常でも同じような臭いが生じます。
これは腎臓が肝臓で作られた尿素をおしっこという形で体外へ排出する臓器だからです。
ただ、尿素はアンモニアそのものよりは有害性が低く、アンモニア臭も弱くなっています。
2-2.腎機能低下でアンモニア臭が発生するメカニズム
腎臓は血液をろ過する臓器です。全身を巡ってきた血液をろ過して、必要なものと不要なものとに分けます。
不要なものはおしっことして排泄し、必要なものは血中に残したままにします。
そんな腎臓に異常が生じると、このろ過機能が正常に働かず、不要なものも再び血中へと乗ってしまうのです。
そのひとつがアンモニア臭のする尿素です。尿素が血液中に過剰に含まれると、口臭の原因になることがあるため注意が必要です。
3.腸の異常が原因の口臭
3-1.腸の異常では腐卵臭がする
腸に異常があると、卵が腐ったような口臭が発生することがあります。
いわゆる腐卵臭と呼ばれるもので、おならに近い臭いといえるかもしれません。
3-2.腸機能低下で腐卵臭が発生するメカニズム
腸は摂取した食べ物を消化し、糞便として体外へ排出する臓器です。
そのため、腸内には沢山の細菌が生息しています。これらの細菌が活動することで食べ物の分解も進んでいきます。ただ、腸内には善玉菌と悪玉菌とが存在しており、悪玉菌は文字通りいろいろな悪さをします。
具体的には、腸内にある物質を腐らせ、腐敗臭や有毒なガスを産生することがあるのです。
便秘になると悪玉菌が増加し、そうした腐敗臭を腸内に充満させることになります。
それが血液に溶け込み肺へと到達すると、口臭という形で体外に排出されることがあります。
これが腸機能の異常が原因で生じる口臭です。
4.内臓が原因の口臭で病院へ行くべきサイン
内臓が原因で生じる口臭は、周りの人に迷惑をかけるというだけでなく、その人自身の健康にも大きく関わってきますので注意が必要です。
肝臓の異常が原因の口臭が長く続けば、肝硬変や肝炎になる可能性もあります。
腎臓の異常が原因の口臭も腎不全につながるリスクがり、腸に関しても長引く便秘から様々な疾患を引き起こす可能性があるのです。
ですので、これらの臓器の異常によって生じる口臭があれば、まずは病院で診てもらうことをお勧めします。
病院へ行くべきサインとしては、口臭がきつかったり、長期間同じような状態が続いたりしている場合です。
5.まとめ
肝臓や腎臓、それから腸といった臓器の異常が原因で生じる口臭は、全身の健康を脅かすことがあるため十分な注意が必要です。
口臭を取り除くことはもちろんのこと、臓器そのものの異常を改善するよう努めましょう。
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