
親知らずの抜歯は、普通の抜歯よりも負担が大きいイメージがあります。
日常行動の中で、抜歯後は控えた方が良いことはあるのでしょうか?
ここでは、いくつか考えられる日常行動を想定し、控えた方がいいかどうか、個々に説明します。
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1.【日常行動別】 親知らずの抜歯後に控えた方が良いものは?
1-1.飛行機に乗る
親知らずの抜歯自体が直接的に搭乗の際、影響するということはありません。
ただし、抜歯後の経過があまり良くないのに飛行機に乗り、上空で痛みが出るのを不安視するのであれば主治医に相談し、鎮痛剤を常備しておくことをお勧めします。
1-2.飲酒
アルコールを摂取すると血行が良くなります。
血行が良くなることは、抜歯した穴からの出血が止まりにくくなることにつながるため、抜歯当日は飲酒を控えるように指導されます。
1-3.お風呂
お風呂に入ることも、抜歯当日は控えるように指導されます。
理由は、飲酒と同じく血行が良くなり、出血が止まりにくくなるからです。
「湯船に浸からなければいい。」と言う人もいますが、シャワーでも体は温まり血流が良くなるので、シャワーも控えましょう。
抜歯当日はお湯で絞ったタオルで体を拭く程度にしておきましょう。
1-4.運動
「激しい運動」は抜歯後控えるように指導があります。
理由は、運動で毛細血管が拡張し血が止まりにくくなったり、痛みが強くなったりすることがあるからです。
「激しい運動」の程度に関しては個人差がありますので、自己判断せず主治医に相談しましょう。
1-5.タバコ
タバコは、主成分であるニコチンの血管収縮作用によって、傷口の治りを遅らせてしまいます。
ニコチンは歯周病にも悪影響がありますから、親知らず抜歯前に歯ぐきが歯周病になっている場合は、抜歯前から禁煙を促されることもあります。
2.それぞれの日常行動を再開してもよい目安時期は?
2-1.飛行機に乗る
飛行機については、再開してよい目安というものはありません。
もし体調を考慮するのであれば、痛みや抜歯した後の傷の治るまでは避けておいたほうが無難でしょう。
旅行などの予定を立てるのであれば、抜歯予定を近くで入れないようにしておきましょう。
2-2.飲酒
抜歯当日の飲酒は控えるように指導されます。では翌日から大丈夫なのでしょうか?
痛みがある、出血が続くなどの症状があるようなら控えた方がいいでしょう。理由は、傷口を直すため、かさぶた状のものができる「血餅」が形成されにくく、治りを遅くする原因になるからです。
2-3.お風呂
お風呂も当日は控えるよう指導されます。回復が順調であれば、次の日からは入浴しても大丈夫です。
ただし、痛みがあったり出血がぶり返すようなら、抜糸予定までは湯船に浸からずシャワー程度で様子を見ましょう。
2-4.運動
抜歯後の指導では、「抜歯当日は激しい運動を控えましょう」と言われます。
次の日から運動しても大丈夫かどうかは抜歯後の治り具合によります。
特に、親知らずの抜歯は術後の程度に個人差が大きく、傷が大きい場合は当日入院することもあります。
運動する予定のある人は主治医に必ず再開して良い時期を確認しましょう。
2-5.タバコ
喫煙は、歯周組織の治りにも抜歯窩の治りにも影響があります。
そのため、抜歯前から抜歯後の抜糸が終わるまでと、長期間禁煙するように指導されることもあります。
3.親知らずの抜歯は侮れない!
3-1.親知らずの抜歯は「難抜歯」
親知らずは、他の歯と違い、まっすぐ生えていることが少ないです。
そのため、難しい抜歯(難抜歯)であることが多いと言ってもいいくらいです。難抜歯が多いという事は、傷口も大きくなりがちです。
傷口が大きいと、必然的に傷口の治りが遅かったり、痛みがしばらく続いたりと治癒までの時間が長くなりがちなのです。
3-2.抜歯後控えるべきことを守らないと…
親知らずの抜歯後、注意点を守らないでいると、傷口を直すため、かさぶた状のものができる「血餅」ができにくくなります。
傷口がなかなか治らないと、顎の骨がむき出しになる「ドライソケット」という症状になり、更に悪化すると細菌感染し「骨髄炎」を引き起こす危険性もあります。
3-3.自己判断は危険!
抜歯後の予後は個人差があります。
歯科医院から抜歯後の注意点について指導がありますが、あくまでも一般的な注意です。
痛みが続いたり腫れるなど、症状がなかなか治まらない場合や、悪化している場合は主治医にすぐに相談して下さい。
まとめ
親知らずの抜歯は、勧められた当日行うということはほとんどありません。
抜歯の予約を入れる際には、前後に大事な予定の無い日で計画を立てるようにしましょう。
そして抜歯後は傷口の治りを妨げるような日常行動を避け、注意点を忠実に守り、対処を誤らないことが大切です。
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