
歯のホワイトニングに関心のある方なら「ポリリン酸」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
最近では、歯科医院でのポリリン酸ホワイトニングだけでなく、自宅でも行えるポリリン酸ホワイトニングが普及し始めています。
ここではそんなポリリン酸によるホワイトニングのメリットとデメリットについて説明します。
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1.ポリリン酸とは
ポリリン酸とは、台所洗剤や衣類洗剤などにも含まれている物質で、着色性の物質を除去する働きがあります。
ホワイトニングで使われるポリリン酸もそれらと同様に、歯の着色物を除去する効果があります。
ポリリン酸というのはあまり聞き慣れない物質ですが、実は日頃から頻繁に使っているものなのです。
2.ポリリン酸を使ったホワイトニング
今現在、最も普及している歯のホワイトニング法では、ホワイトニング剤に過酸化水素という物質を使っています。
過酸化水素を含んだジェルを歯の表面に塗り、そこへライトやレーザーを照射することで歯を白くします。
一方、ポリリン酸を使ったホワイトニングでは、ホワイトニング剤に過酸化水素だけでなくポリリン酸も含まれています。
施術法は従来のホワイトニングと同じで、ジェルを歯面に塗ってライトなどを照射します。
3.ポリリン酸によるホワイトニングのメリット
歯のホワイトニングでポリリン酸が使われ始めたのは、いくつかメリットがあるからです。
3-1.痛みを軽減する
従来のホワイトニングでは、比較的濃度の高い過酸化水素が使われていますので、ホワイトニング剤が歯茎や口腔粘膜に接した場合は痛みが生じるリスクもありました。
けれども、ポリリン酸によるホワイトニングであれば、ホワイトニング剤にポリリン酸が配合されている分だけ、過酸化水素の濃度が薄まっているため、歯茎などへの刺激が軽減されます。
これはポリリン酸によるホワイトニングの大きなメリットと言えます。
3-2.歯へのダメージが少ない
ポリリン酸は過酸化水素ほど刺激が強い物質ではありません。
過酸化水素は歯を漂白するほど刺激が強いため、歯へのダメージは比較的高いですが、ポリリン酸はあくまで汚れを除去する程度ですので、歯へのダメージは比較的低いと言えます。
3-3.処置後の食事制限がゆるい
過酸化水素によるホワイトニングでは、処置を施した後は、しばらく食事制限が必要になります。
なぜなら、ホワイトニング直後というのは、過酸化水素という漂白剤によって歯が非常に不安定になっていますので、着色性のものは、できるだけ避けなければならないからです。
一方、ポリリン酸によるホワイトニングは、歯の漂白という作用よりもポリリン酸による着色物の除去といった効果が強いため、処置後にそれほどきつい食事制限はかかりません。
むしろポリリン酸によって歯の表面がコーティングされているため、処置前よりも刺激や着色物に強い状態となっています。
3-4.治療費が安い
ポリリン酸によるホワイトニングは、従来のホワイトニング法よりも治療費が比較的安くなっています。
これは使用する薬剤や器材の違いによるものです。
4.ポリリン酸によるホワイトニングのデメリット
4-1.歯そのものは白くならない
ポリリン酸によるホワイトニングでは、歯の表面に付着した汚れを除去する効果がメインとなるため、従来のホワイトニングのように歯そのものは白くなりません。
ですから、従来のオフィスホワイトニングと比べると、ホワイトニング効果に差が生じるというデメリットがあります。
4-2.ホワイトニング効果の持続時間が短い
従来のオフィスホワイトニングでは、過酸化水素で歯が漂白されるため、ホワイトニング効果は長続きします。
一方、ポリリン酸ホワイトニングでは歯面の汚れを除去すること重きが置かれているため、再び汚れが付着したら歯の黄ばみなども再発します。
まとめ
ポリリン酸によるホワイトニングというのはまだまだ普及段階ですが、上述のとおり沢山のメリットがあります。
しかし、従来のホワイトニングとは別のデメリットも併せ持っていますので、これからポリリン酸によるホワイトニングを受けようかと検討されている方は、そうしたメリットとデメリットを勘案し、ポリリン酸によるホワイトニング治療を受けるかを決めることをお勧めします。
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