歯磨き粉というのは、食べ物でもなければ、一般的な薬剤でもないため、歯磨き粉の使用期限に悩まされる場面もあるかと思います。
現在、日本で市販されている歯磨き粉には、基本的に使用期限が記載されていません。では、なぜ使用期限が記載されていないのでしょうか。
ここでは歯磨き粉の使用期限について、未開封のものと開封済みのものについてそれぞれ説明します。
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1.未開封の歯磨き粉の使用期限
ドラッグストアや薬局、スーパーなどで購入した歯磨き粉は未開封の状態です。これを自宅で開封せずに保管し続けた場合、どれくらいが使用期限になるのか気になるところです。
このケースに関して、歯磨き粉の厳密な使用期限を明示することはできませんが、少なくとも3年間は問題なく使えるといえます。
実は、日本における歯磨き粉の販売というのは、薬事法によって定められています。歯磨き粉の中には、薬用歯磨き粉と呼ばれているものもありますし、口の中というデリケートな部分に直接触れるものですから、薬と同じように管理されても何ら不思議ではありません。
日本の薬事法では、未開封の歯磨き粉について取扱いについて、使用期限に関する厳密な規定はありません。
理由は日本で販売されている歯磨き粉の品質が高いためです。現在市販されている歯磨き粉は、3年以内で品質が劣化する恐れがないため、パッケージや歯磨き粉のチューブに使用期限を記載する必要がないのです。
これは薬事法によって決まっていますので、原則的に未開封の歯磨き粉であれば、3年間は安全に使用できるといえます。
では未開封のまま3年を超えた歯磨き粉の使用期限はどうなるのでしょうか。
この点に関しては、使用するかしないかは自己責任となります。
2.開封済みの歯磨き粉の使用期限
次に、開封済みの歯磨き粉の使用期限についてです。
未開封の歯磨き粉が3年もつというのは、薬事法によって間接的に保証されていますが、開封済みとなると話は別です。
歯磨き粉は一度開封してしまうと、どのように保管しても酸化が進んでしまいます。歯磨き粉に含まれる薬用成分などが空気に触れると、どんどんと劣化が進んでいくのです。
そのため、未開封の歯磨き粉のように使用期限が3年は保証されているということはなく、それより短くなることはお分かりかと思います。
一つの目安として開封済みの歯磨き粉の使用期限は、一般的に半年から1年と言われています。
ただ、これらは歯磨き粉に含まれている成分、自宅での保管方法によって大きく変わってきますので、あくまで目安としてとらえて下さい。
3.目安の使用期限を過ぎた歯磨き粉の危険性
未開封の歯磨き粉であれば3年、開封済みの歯磨き粉であれば半年から1年という使用期限の目安がありますが、これを無視して使用した場合、いったいどのようなトラブルが想定されるのでしょうか。
3-1.本来の効果が得られなくなる
歯磨き粉には、それぞれ異なる成分が含まれており、期待できる効果も異なります。
市販されている歯磨き粉の中には、歯のホワイトニング効果があるものもあれば、虫歯予防や歯周病予防に効果のあるものまで多岐に渡ります。
それらは配合されている成分が劣化していないことを前提としているため、使用期限の目安を過ぎた場合は本来期待できる効果が得られなくなるという問題が生じます。もちろん、歯磨き粉の根本的な役割である「歯の汚れを落とす」という効果も減少する可能性が高いです。
3-2.配合成分が酸化して安全性が低下する
日本で販売されている歯磨き粉は、どれも安全性が保証されています。
しかし、開封済みの歯磨き粉の場合は、目安となる使用期限を過ぎると、配合成分の酸化が進み、歯磨き粉自体の安全性が低下することがあります。
例えば保管状況が悪く、その他の物質と混ざるようなことがあれば、口腔内を傷める原因になることがありますので、注意が必要です。
まとめ
日本で市販されている歯磨き粉には、基本的に使用期限が設けられていません。
しかし、実際は何年経っても安全性が保証されているわけではなく、配合成分が劣化していく可能性があります。
使用期限の目安は未開封か開封済みかによって異なりますが、安全性を第一に考えるのであれば、できるだけ早く使いきった方が賢明であると言えます。
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