口内炎というと、歯茎や頬の内側の粘膜にできるデキモノで、食事の際に痛みを感じたり、痒くてついつい舌でいじくりまわしてしまったりと、意外に厄介なものです。
そんな口内炎が声枯れの原因にもなることを皆さんはご存知でしょうか。
ここでは、口内炎が声枯れの原因になるメカニズムや、風邪などとの区別の仕方、通常の口内炎との違いについて詳しく解説します。
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1.なぜ口内炎で声枯れが起こるのか?
口内炎は文字通り口の中にできる炎症性の病変ですが、そんな口内炎がなぜ声枯れの原因になるのか疑問に思いますよね。
けれども、口内炎という病気について詳しく知れば、声枯れという副作用が生じることも当然と思えるようになります。
1-1.口内炎はいろいろな種類がある
口内炎は、口腔内にできた炎症性病変の総称みたいなもので、口内炎の種類も1つではありません。
最も有名な口内炎はアフタ性口内炎と呼ばれるもので、ストレスや疲れなど、免疫力が低下した際に生じることが多いです。
それから入れ歯や矯正器具などの物理的刺激が加わることで発症するものに、カタル性口内炎というものがあります。
これは入れ歯や矯正器具の周囲にできることがほとんどです。
その他、ヘルペス性口内炎やカンジダ性口内炎などがあります。
1-2.口内炎はいろいろな部位にできる
口内炎は、その種類によってもできやすい部位が異なります。
歯茎や頬の粘膜などは、普段から刺激が加わりやすいため、口内炎の発症率も高いのですが、中には喉の奥にできるケースもあるのです。
これが声枯れに関係した口内炎といえます。
ですから、一言で口内炎といっても、頬粘膜や歯茎だけでなく、咽頭や喉頭といった喉にあたる部位に生じることも知っておいてください。
1-3.喉に出来た口内炎が声を枯らす
風邪をひいて喉がイガイガするような時は、声枯れを起こしていることが多いですよね。
この時に、喉には炎症が起きており、発声に障害をきたすような状態となっています。
喉に口内炎が出来ると、これと同じメカニズムで声枯れを起こすこととなります。
2.口内炎の声枯れと風邪による声枯れは区別できる?
声枯れが起きていると、大半の人は風邪を疑うことでしょう。
風によって喉が腫れると、声枯れを起こすことは誰もが経験上知っていることです。
ですから、まさかそれが口内炎によるものとはなかなか気づけないものです。
そこで知りたいのが、口内炎による声枯れと風邪による声枯れの区別の仕方ですよね。
結論からいうと、この2つの違いを区別するのは難しいです。
例えば、口内炎の中には風邪のウイルスによって生じるものもありますので、そうしたケースでは口内炎と風邪を両方発症していることになります。
それなら発熱の有無を目安に置いてみてはどうか、という考えが浮かぶかもしれませんが、風邪によっては発熱を伴わないものも多々ありますので、声枯れが口内炎によるものなのか風邪によるものなのかは区別することが難しいといえます。
3.普通の口内炎と喉にできる口内炎は原因や治療方法は違う?
3-1.発症原因の違い
歯茎や頬の粘膜にできる口内炎と喉にできる口内炎とでは、発症原因が異なることが多いです。
というのも、歯茎や頬の粘膜にできる口内炎は、入れ歯や矯正装置、あるいは清掃器具などによって物理的に傷をつけてしまった時に生じることが多いからです。
一方、喉にできる口内炎の多くは、細菌やウイルスへの感染が原因ですので、発症のメカニズムが少し異なるといえます。
3-2.治療方法の違い
普通の口内炎は、市販の軟膏などを塗布することが容易ですし、原因となっている刺激を取り除くことで治癒へとつなげていくことができます。
一方、喉にできた口内炎は、自分自身で軟膏などを塗布することが難しいですので、医療機関で治療を受けることが望ましいといえます。
また、喉の奥の口内炎は、声枯れの原因ともなりますので、できるだけ早く、専門家の治療を受けることが望ましいです。
4.まとめ
一種の口内炎は、声枯れの原因になります。
それは声を発する際に機能する、咽頭や喉頭付近に炎症が生じるためです。
通常の口内炎とはできる部位や治療法も少し異なりますので注意が必要です。
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