歯科における歯のホワイトニングとして「ポリリン酸」が注目されています。
参考ブログ:ポリリン酸でのホワイトニングのメリット・デメリットとは?
その効果はホワイトニングだけでなく、体にとっての良い効果は多岐に渡ります。
では、口腔内に関しての良い効果は他にどんなものがあるのでしょうか。
ここでは、ポリリン酸によるホワイトニング以外の効果・効能について説明します。
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1.ポリリン酸はホワイトニングだけではなく、歯周病や虫歯予防に効果があるの?
1-1.ポリリン酸の働きは鎖の長さがポイント!
ポリリン酸はその形状が鎖状につながった形状をしています。
その長さによって、合致するさまざまな作用に対応するのです。
そこで、特殊な技術で高純度に分解・精製することで分子の長さの異なるポリリン酸を生み出し、使用目的ごとに長さの違ったポリリン酸を使用します。
1-2.長鎖分割ポリリン酸(平均約130鎖)は歯周病や虫歯予防に効果的
このポリリン酸は、真菌に対して単独でも増殖を抑制する作用があり、抗菌性を強く発揮します。
また、口腔内に常在している虫歯の原因菌である、「ミュータンス」や「ジンジバリス」などに対しても殺菌作用が確認されています。
このことから、歯周病や虫歯の予防にも効果があると考えられています。
2.ポリリン酸を使わずに行う予防とはどんな違いがあるの?
2-1.従来の虫歯予防
虫歯予防法の基本は、「正しい歯磨きで歯垢を口腔内に残さない」ことです。
そして、「フッ素塗布」をして歯質の強化を図る、「シーラント予防」で虫歯になりやすい奥歯の溝を浅くするといったようなことが代表的な虫歯予防法です。
2-2.虫歯対策にポリリン酸を併用すると…
これまでの虫歯予防は、口腔内をなるべく清潔に保ち、歯そのものを守る予防法が主な方法でした。
ポリリン酸を使用することで原因となる細菌を殺菌して数を減らします。
また、ポリリン酸は歯の表面をコーティングする効果もあり、従来の予防法と組み合わせることで、効果をさらに上げてくれる成分だと言えるでしょう。
2-3.従来の歯周病予防
歯周病の予防に関しても、一番の予防法は「歯磨き」です。
正しい歯磨きで、炎症の原因となる歯垢を除去し、歯ブラシで歯ぐきのマッサージをすることで始まってしまった炎症を改善していきます。
もしも歯石が付いてしまった場合は歯科医院で除去します。
炎症がひどい場合や歯周ポケットが大きくなりすぎた場合には、手術で切除や切開して、歯の根っこに付いてしまった歯石等を除去することもあります。
2-4.歯周病対策にポリリン酸を併用すると…
これまでさまざまな研究や臨床試験において、ポリリン酸には「歯周組織の炎症を抑える」という効果と、「歯周組織を再生する」という働きがあることが分っています。
再生効果コラーゲン増殖効果や創傷治癒促進効果、骨再生効果、血管新生効果等が働くことにより、歯ぐきを健康に導き、歯周病によって破壊された骨も再生する機能が働けば、従来の歯周病対策により良い効果が生まれることでしょう。
3.歯周病や虫歯予防はどんな手段が一番効果的と言える?
3-1.ポリリン酸の費用対効果は?
ポリリン酸による除菌予防は、歯科医院で施術を受けることもできます。
ただ、事前検査や事前の口腔内クリーニングも含め、保険適応外のため高額です。
最近では、ポリリン酸を歯周病や虫歯予防として使用するためのオーラルケア商品も販売されていますが、従来の歯磨き粉と比べればかなり高額です。
3-2.ポリリン酸使用の安全面は?
歯磨き等で努力しても、歯周病や虫歯になりやすく苦労している方にとっては、ある程度高額の費用がかかるといえども、除菌を行いたいと思われるかもしれません。
ポリリン酸自体は、自然界にも体にも元々ある成分ですので、害はありません。
ただ、一度に過剰摂取した場合、下痢を引き起こしたりするという報告があります。
ですので、摂取量が多いほど効果が上がるという訳ではありませんので、ホームケアで行う場合は用法・用量をしっかり守って使用するようにしましょう。
不安な方は歯科医院での施術を受けることをお勧めします。
3-3.一番効果的だと言える虫歯、歯周病予防は?
虫歯、歯周病とも、根本的な原因は「歯垢」です。
虫歯、歯周病予防は歯垢をいかに残さないようにしっかりと歯磨きできるかがポイントです。
極端に言えば、歯に歯垢が付着していることがなくなれば、虫歯、歯周病は起こりません。
ポリリン酸で除菌したとしても無菌状態になる訳ではありませんので、少しでも歯垢が残っていると、菌はまた増殖してしまいます。
まずはしっかりと正しい歯磨き法をマスターしましょう。
まとめ
ポリリン酸はその除菌効果や再生効果から、虫歯、歯周病予防に効果的な成分です。
しかし、歯科医院の施術やホームケア用の薬剤にしても、費用が高額のため、お手軽な予防方法とは言えないかもしれません。
まずは歯磨きをしっかりと行い、その上で必要な方は、補助的な予防法として取り入れてみてはいかがでしょうか。
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