顎関節症と生活習慣には、密接なつながりがあります。日常生活の中で、何気なく行っていることが顎関節症を誘発したり、顎関節症の症状を悪化させたりしていることがあるのです。
ここでは、顎関節症の原因となり得る生活習慣や、運動不足との関わりについて詳しく解説します。
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1.生活習慣が顎関節症の原因になる?
特定の生活習慣は、顎関節症の原因になります。以下に挙げるような、顎の関節に過剰な負担をかける生活習慣は要注意です。
1-1 頬杖をつく
皆さんは机やテーブルの前に座っている時に、頬杖をつくことはありませんか?おそらく誰しも一度は頬杖をついたことがあるかと思いますし、リラックスできるということも知っていることでしょう。人によっては、頬杖をついたまま居眠りすることもあるくらいです。
けれども、この頬杖という習慣は、顎の関節に多大な負担をかけてしまう行為なので、顎関節症の原因になっていることが珍しくないのです。頬杖をついている時は、重たい頭を頬や顎の関節周囲だけで支えていると考えてもらえたらわかりやすいかと思います。
1-2 歯ぎしりをする
グッと歯を食いしばったり、ギリギリと歯ぎしりをしたりすると、顎にはものすごく強い力が働きます。その結果、歯が摩耗することはもちろんのこと、顎関節にも過剰な力がかかることになるのです。
ですから、顎関節症の症状が見られたら、まず歯ぎしりなどのブラキシズムを疑うことになります。ブラキシズムのような生活習慣があると、顎関節症のリスクは大幅に高まるのです。
1-3 硬いものを食べる
クルミのような硬い食べものを噛むと、当然のことながら顎関節に大きな負担がかかります。顎関節症患者の中には、普段から好んで硬いものを食べる人もおり、そうした生活習慣が顎関節症を引き起こしているケースもあるといえます。
1-4 噛む場所が偏っている
食事の際に、右か左どちらか一方の歯で噛んでいると、顎関節症の原因となることがあります。どちらか一方の歯で噛むと、自ずとどちらか一方の顎の関節に力が集中してしまいますので、片方の顎関節が疲弊するのです。
1-5 ストレスの多い生活を送っている
ストレスは顎関節症の直接的な原因ではありません。ただ、沢山のストレスがかかると、生活習慣が乱れることがあるため、間接的に病気の発症へとつながっていきます。具体的には、歯ぎしりや食いしばりといった口腔習癖は、ストレスによって引き起こされることが多いです。
また、頬杖をついたり、硬いものを食べたりといった生活習慣も、少なからずストレスを関連があるといえます。
2.運動不足が顎関節症の原因になる?
生活習慣の中には、顎関節症の原因となるものがありましたが、運動習慣も場合によっては顎関節症の誘因となります。
例えば一日中パソコンと向き合っているような勤務形態の場合、足腰の筋肉が弱まるだけでなく、首や肩の筋肉も強張っていきますよね。
実は、顎関節運動というのは、顎の筋肉だけでなく、首や肩の筋肉とも連動しているため、そうした運動不足は顎関節の運動を妨げることがあるのです。その結果、顎関節に異常な力が加わって、顎関節症を誘発することがあります。つまり、運動不足は顎関節症の原因となり得るといえます。
3.生活習慣や運動不足による顎関節症を防ぐには
顎関節症は、不適切な生活習慣や運動不足によって発症することがあります。逆にいえば、顎関節症の原因となる生活習慣や運動不足をひとつひとつ解消していけば、顎関節症の予防につなげていくことができます。
つまり、上述したような顎に負担のかかる日常生活動作を改め、習慣的に適度な運動を行っていくことで、顎関節症にかかるリスクを下げていくことが可能です。
4.まとめ
顎関節症は、顎の骨の異常や歯並びの悪さといった、わかりやすい要素だけが原因ではありません。
普段無意識に行っている生活習慣や慢性的な運動不足も顎関節症の原因になりますので、心当たりのある人は十分に注意してください。顎関節症は一度発症すると癖になることがありますので、予防するのが一番といえます。
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