普段から顎の痛みや「カクカク」という顎関節の音を感じている場合は、顎関節症が疑われます。
日本人がとてもかかりやすい病気で、おそらく皆さんの周りにも顎関節症に悩まされている方がいらっしゃることでしょう。
とりわけ女性は、男性よりも顎関節症にかかりやすいと言われています。
ここでは顎関節症の主な原因に始まり、女性がかかりやすい理由や効果的な予防法などについて詳しく解説していきます。
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顎関節症の主な原因
顎関節症とは、文字通り顎の関節に異常が生じる病気です。
具体的には顎の関節やその周囲の筋肉に痛みが生じたり、口を開けた際にクリック音と呼ばれる独特な音が生じたりする病気です。
そんな顎関節症の主な原因は、噛み合わせの悪さと歯ぎしりなどの悪習慣です。
上下の歯の噛み合わせが悪いと、噛んだ時の力が一部の歯に集中し、それが結果的に顎の関節へと伝わっていくのです。
物を噛む度に顎の関節に過剰な力が加わっていくと、顎の関節が変形したり、顎の関節に存在している関節円板が擦り減ったりしていくこととなります。
歯ぎしりも同様の理由で、顎の関節に不必要な噛む力がかかりますので、顎関節の異常を引き起こす原因となるのです。
女性が顎関節症になりやすい原因とは
顎関節症の主な原因は、歯の噛み合わせの悪さや歯ぎしりなどの悪習慣でした。
これらは結果的に顎の関節に過剰な負担をかけるため、顎関節症の原因となっています。
では、女性が顎関節症になりやすいということは、女性は全般的に嚙み合わせが悪かったり、歯ぎしりが多かったりするのでしょうか。
女性の顎は小さい
女性は男性と比べて、顎のサイズが小さいです。
特に現代の日本人は食生活の変化から、下顎のサイズが小さくなる傾向が強いです。
それでも生えてくる歯の本数は同じですので、歯並びが綺麗に並びづらくなることが多くなります。
歯並びが悪いと上下の顎の嚙み合わせも悪くなっていきます。
顎の筋肉や靭帯が弱い
女性の顎は小さいだけでなく、男性と比較して顎の筋肉や靭帯が弱いという特徴もあります。
いわゆる咀嚼筋と呼ばれる筋肉が男性よりも発達していないのです。
咀嚼筋が発達した男性であれば、硬いものや噛み切りにくいものでも、筋肉の力で押し切ることはできますが、女性の場合はそうはいきません。
筋肉で補うことができない咀嚼力は、顎の関節で賄うこととなるのです。
ホルモンバランスが乱れやすい
ホルモンというのは、体の中で合成、分泌される物質で、体が正常な状態を保つために重要な働きを担っています。そんなホルモンのバランスは、男性よりも女性の方が乱れやすくなっているのです。
というのも、女性は月経というものが毎月やってきますし、妊娠や出産など、体内の状態が大きく変化する機会が男性と比べて非常に多いのです。
特に女性ホルモンのバランスが崩れると、血液中のストレス物質が増加したり、ストレスを受けやすい精神状態になったりする傾向が強まります。
実はこれも、顎関節症が女性に起こりやすい原因の1つなのです。
なぜなら、ストレスを感じてイライラすると歯ぎしりや食いしばりをしやすくなりますよね。
そうした悪習慣は顎への負担を増大させ、顎関節症を生じさせる原因となるのです。
顎関節症の効果的な予防法
顎関節症を効果的に予防するには、原因をひとつひとつ改善していくことが一番です。
具体的には、悪い噛み合わせを歯列矯正によって改善したり、歯ぎしりや食いしばりといった習慣があったりする場合は、それらを意識して治していくこととなります。
顎の筋肉は毎日の食事できちんと噛むことで少なからず改善していきます。
ストレスに関しては、休日にスポーツなど趣味の時間を充実されることで上手く発散させていきましょう。
女性に多い顎関節症以外の口腔内症状
顎関節症は女性に多い病気ですが、その他、歯肉炎も女性に現れやすい口腔内症状といえます。
これは妊娠した際に顕著で、「妊娠性歯肉炎」という病名が実際に存在しています。
その原因は、妊娠中の女性ホルモンの乱れです。
妊娠中に女性ホルモンのバランスが崩れることで、歯周病の原因菌が増殖しやすくなるのです。
まとめ
このように、女性が顎関節症になりやすい原因というのは複数存在しています。
今現在、顎関節症にかかっている人も、リスク因子を持っている人も、顎関節症の原因をひとつひとつ改善していくことが望ましいといえます。
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