虫歯の原因といえば、やはり甘い食べ物をイメージされると思います。飴やお菓子、果糖を豊富に含む果物等は、いかにも虫歯の原因になりやすそうです。
では実際、こうした甘いものを食べていると虫歯になりやすくなるのでしょうか。
ここでは、甘いものがどれくらい虫歯を引き起こしやすくなるかについて説明します。また、虫歯予防をする上では、甘いものをどのように食べていけば良いのかについてもご紹介します。
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1.根本的な原因は虫歯菌への感染
まず始めに、一番に虫歯になりやすい原因についてですが、それは虫歯菌への感染です。虫歯は一種の細菌感染症ですから、原因菌であるミュータンス球菌に感染しなければそもそも虫歯にかかることはありません。
実際、皆さんの周りにも甘いものやお菓子といった虫歯の原因を沢山食べていても、なかなか虫歯にならない人はいませんか?
そうした人は、虫歯菌に感染していないか、感染していたとしてもあまり増殖していないため、虫歯を発症することがないのです。ですので、虫歯になりやすい一番の原因とは、ミュータンス球菌のような虫歯菌への感染と言えます。
2.ブドウ糖と果糖が虫歯菌の餌となる
虫歯菌に感染したら、いつ虫歯にかかってもおかしくはありません。
あとは虫歯菌の餌となる飴や果糖、それからお菓子といった甘いものをどれだけ食べるかです。
そこでまず、甘いものを摂取するとどういったメカニズムで虫歯の原因となるのかについて考えてみましょう。
虫歯菌の大好物はショ糖です。ショ糖とは砂糖の主成分であり、チョコレートやキャラメルなどお菓子や甘いもの全般に含まれています。
そんなショ糖は、ブドウ糖と果糖によって構成され、この2つが虫歯菌の大好物となっています。
ショ糖を餌としたミュータンス菌は、ブドウ糖からグルカンと呼ばれるネバネバとした物質を産生し、果糖からは乳酸と呼ばれる歯を溶かす成分を作り出します。この2つがそろうことで、私たちの歯は虫歯になるのです。
ですから、ショ糖を含むお菓子や飴等は、虫歯を引き起こす原因として、虫歯菌への感染の次に位置していると言えるでしょう。
3.歯磨きが重要なカギを握る
飴やお菓子、それから果物などに含まれている果糖などは、虫歯の原因として2番目にリスクが高いといえますが、そうなると甘いものは食べてはいけないような気がしてしまいます。
けれども、毎日虫歯の原因となる甘いものを摂取しても、そう簡単には虫歯にはなりません。それは歯磨きという習慣があるからです。
間食や食事の際にデザートとして、飴やチョコレートなどのお菓子を食べたとしても、そのあときちんと歯磨きをすれば基本的に虫歯になる原因は取り除けます。
なぜなら、果糖やブドウ糖を摂取しても、虫歯菌はそれをグルカンや乳酸といった虫歯の原因に短時間で変えることはできないからです。ですので、習慣的に甘いものを食べたとしても、そのあとの歯磨きも習慣化されていれば、虫歯の原因にはならないと言えます。
逆にいうと、甘いものを少ししか食べていなくても、歯磨きを怠っていると、すぐに虫歯になってしまいます。そういう意味では、毎食後のブラッシングを怠ることは、甘いものと同じくらいリスクの高い虫歯の原因といえるでしょう。
4.虫歯になりにくい甘いものの食べ方
飴やチョコレートなどの甘いものは、1日の中で摂取する回数をできるだけ少なくするのが虫歯になりにくくなるコツです。
例えば、毎回の食事の際に甘いものを食べるのであれば、そのあとの歯磨きや食事の際に分泌される唾液で洗い流されます。
けれども間食という形で甘いものを頻繁に口にいれてしまうと、どうしても食べカスやプラークがたまりやすくなります。特に注意すべきなのはジュースやエナジードリンクなどの清涼飲料水です。
これらの飲み物には、ブドウ糖や果糖はもちろんのこと、お口の中を酸性に傾ける成分も含まれています。酸性の物質は歯を溶かす性質がありますので十分な注意が必要と言えます。
まとめ
お菓子や飴、果糖といった甘い食べ物は、確実に虫歯の原因となります。
とはいえ、甘い食べ物を全て排除するというのは困難だと思いますので、そのあとの歯磨きや摂取する回数などをコントロールして、上手く付き合っていくことをお勧めします。
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