顎関節症というのは日本人にとってとても身近な病気であるため、顎の痛みなどを感じたたら「もしかして顎関節症?」と心配になる方もいらっしゃることでしょう。
ではそもそも顎関節症の症状とはいったいどんなものなのか、自分で見極めることや治療することは可能なのかといったことをわかりやすく解説します。
スポンサーリンク
1.「もしかして顎関節症?」と疑ったときには病院に行くべき?
顎関節症と思われる症状が現れた場合、以下に挙げるようなケースは病院に行くべきといえます。
1-1.慢性的なクリック音や顎関節の痛み
皆さんはこれまでの人生で、これはもしかしたら顎関節症かもしれないと感じたことはありますか?
あるとしたら、その時の症状は顎が「カクカク」鳴ったり、顎関節に痛みを感じたりした時ではないでしょうか。
これらは顎関節症の典型的な症状ですので、実際に顎の関節で異常が生じている可能性は否定できません。
ただ、そうしたクリック音や顎関節の痛みが一時的である場合は、顎関節症の可能性は低いですので、病院に行く必要はありません。
あくまでこれらの症状が慢性化している場合に、顎関節症の疑いが深まるからです。
1-2.口を開け閉めする時に違和感がある
顎関節症では、顎の関節のバランスが左右でズレていたり、噛み合わせが悪くなっていたりするため、口を開け閉めする時に違和感があります。
そうした違和感が日常的にある場合は顎関節症が疑われますので、一度病院で診てもらってもよいでしょう。
1-3.一時的にでも口が開かなくなる
顎関節症の症状には、開口障害というものがあります。
これは関節円板が前方に飛び出してしまうことで起こる症状で、口がほとんど開かなくなります。
その他、関節円板が変形したり、顎関節に骨折が起こったりしている場合でも、開口障害が起こることがあります。
いずれにせよ口が開かなくなったらすぐに病院へ行きましょう。
それが顎関節症によるものか、もしくはそれ以外の病気によるものかは検査してみなければわかりません。
2.顎関節症を自分で治療する方法
2-1.初期の顎関節症であれば自分で症状を改善することも可能
顎関節症にかかった場合、わざわざ病院へは行かず、自分自身で治せたらうれしいものですよね。
実際、顎関節症の初期段階であれば、病院で治療を受けずとも、自分自身の努力で症状を改善することはあります。
では顎関節症の治療を自分で行うというのは、具体的にどのような方法によるものなのでしょうか。
2-2.緊張している顎の筋肉をマッサージでほぐす
顎関節症では、顎関節周囲の筋肉が硬直していることが多々あります。
筋肉が硬直していると、口の開け閉めが上手くいかなかったり、顎関節に余計な力がかかったりすることがありますので注意が必要です。
そこで有用なのが筋肉のマッサージです。
とくに痛みが生じている方の筋肉を指3本程度で軽くマッサージすると緊張がほぐれていきます。
この時ほぐすのは、咬筋と側頭筋と呼ばれる筋肉です。
咬筋は頬から顎関節の下にかけて分布しており、側頭筋は頬からこめかみの周辺に分布している筋肉です。
2-3.頬杖や食いしばりなどの癖を治す
日常的に頬杖をついたり、食いしばりをしていたりすると、顎関節症の症状を悪化させることがありますので、可能な限り控えるようにしましょう。
また、極端に硬いものを食べることも顎関節症を誘発しますので、できるだけ避けることが望ましいです。
3.まとめ
このように、顎関節症は自分自身で行う運動や生活習慣の改善によって治療を行うことも不可能ではありません。
ただ、それはあくまで初期の顎関節症であって、ある程度病気が進行した状態では、そうした自分自身で行う治療だけでは足りなくなります。
ですから、顎関節症の症状がある程度重たくなっているケースでは、すぐに病院へ行くことをお勧めします。
病院では、薬物療法やより専門的な運動療法を行って、顎関節症の治療を施してくれます。
もちろん、治療を進めるにあたって、今回ご紹介したような自分でもできる顎関節症治療も同時に行っていくこととなりますので、知っていて損はありません。
スポンサーリンク