皆さんはストレス性の顎関節症というものを耳にしたことがありますか?
顎関節症は顎の関節に痛みが生じたり、口が開きにくくなったりする病気だけに、ストレス性の病気だといわれてもあまりピンとこない方もいらっしゃることでしょう。
ここでは精神的なストレスによってなぜ顎関節症になるのか、具体的な治療法、一般的な原因の顎関節症との違い、精神的ストレスで顎関節症にならないためにできることなどを詳しく解説します。
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1.ストレスが原因で顎関節症を発症することがある
まず結論からいうと、精神的なストレスによって顎関節症を発症することはあります。
ただ、ストレス性といってもそれはあくまできっかけであって、ストレスによって体にいろいろな症状出たり、顎関節に悪影響を及ぼすような習慣が身についたりすることで顎関節症を発症するといえます。
2.外傷性の顎関節症との違い
顎関節症は外傷によって発症することがあります。
外傷といってもその種類は様々で、例えば交通事故で顎を強打し、関節自体が変形もしくは骨折することで顎関節症を引き起こすことがあります。
あるいは、歯ぎしりや食いしばりといった悪習慣が積み重なって、次第に顎の関節が変形し、顎関節症を引き起こすこともあります。
これらを広い意味で外傷性の顎関節症といいます。
では顎関節症において、外傷性とストレス性の違いはどこにあるのでしょうか。
精神的なストレス性の顎関節症というのは、日常生活で受けたストレスによって精神が不安定になり、歯ぎしりや食いしばりを頻繁にすることで発症することが多いです。
あるいは、ストレスが蓄積した結果、就寝中に無意識の歯ぎしりなどを行ってしまうケースも珍しくはありません。
そうした歯や顎への負担が増大していくと、歯や顎の関節が摩耗していくので、嚙み合わせも悪くなり、顎関節症の症状も悪化していきます。
精神的なストレスはそうした悪循環を促進する要因といえるでしょう。
つまり、顎関節症において外傷性とストレス性では根本的な違いはないといえます。
3.ストレス性の顎関節症の治療法
ストレス性の顎関節症では、外傷性と同様に顎への負担を減らすことに注力していきます。
具体的にはスプリント療法で過剰な力が顎にかかるのを防いでいきます。
その他、食いしばりなどによって硬直した顎の筋肉を運動療法で改善していきます。
ですから、治療法に関しても外傷性の顎関節症とストレス性の顎関節症とでは、それほど大きな違いはないといえます。
あえて違いを述べるならば、ストレス性の顎関節症ではストレスを取り除く部分にも重きを置きますので、薬物療法も活用される面が多くなってきます。
4.ストレス性の顎関節症を予防するために
ストレス性の顎関節症を予防するためには、当然のことながらストレスをためないことが重要となってきます。
ただ、現代社会ではストレスを回避すること自体が難しいため、ある程度ストレスを受けることは仕方のないことだといえます。
そこで必要となるのがストレスを解消することです。
学校や職場で受けたストレスは、週末などの休みにきちんと解消しておきましょう。
ストレスの解消方法は人によって異なるかと思いますが、運動によるストレスの解消は、多くの人に共通して有用であるといえます。
その他、趣味に使う時間を増やして、精神的なストレスをその都度解消していくことをお勧めします。
5.まとめ
このように、精神的なストレスがきっかけで顎関節症を発症すること多々あります。
実際、外傷性の顎関節症でも、日頃のストレスが絡んでいるケースも珍しくはありません。
ですので、今現在、顎関節症の症状があって、日頃からストレスをため込んでいる傾向が強い方は、まずストレスを減らしてく努力をしてみましょう。
せっかく顎関節症の治療を進めていても、日頃ストレスをためこむ傾向が強い方は治療の成果がでにくくなることもあります。
あるいは、せっかく治療によって顎関節症が治ったとしても、ストレスが原因で病気を再発してしまう可能性もあるのです。
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