顎の痛みを感じて「もしかしたら顎関節症かも?」と思っても、空いた時間がなかったり、まだ大丈夫と楽観的になったりして病院へ行くタイミングを逃している方は意外に多いです。
そうして顎関節症の痛みを放置した場合、いったい何が起きるのでしょうか。
ここでは顎関節症を放置した場合に自然に治ることがあるのか、放置することの危険性や痛みの種類によって気を付けるポイントなどについて詳しく解説します。
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1.顎関節症は放置して治ることがある
意外に思われるかもしれませんが、顎関節症の痛みは治療を施さなければ絶対に治らないというものでもありません。
実際、顎関節症の患者さんの中には、痛みなどの症状があるにも関わらず、治療をせず放置をして治った人も一定数いらっしゃいます。
それも自身では何もせず、完全に放置した場合でも顎関節症の痛みが治るケースがあるのです。
これは顎関節症が複合的な要因によって発症する病気であることが関係しています。
2.病気の原因が自然に取り除かれた
顎関節症は比較的若い人が発症しやすく、年をとるにつれて症状が改善していくケースが珍しくありません。
これは年齢が上がるにつれて生活習慣などが変化することに起因していると考えることができます。
例えば、若い頃は感受性が高くストレスを受けやすかったり、硬いものを好んで食べたりと、顎関節にとって負担の大きくなる生活習慣などが多々見受けられます。
それらが年をとるごとに変化していき、顎関節症の症状が改善することがあります。
あるいは、たまたまストレスを強く受ける出来事があって顎関節症を発症し、時間が経つにつれて痛みなどが自然に治るケースもあり得ます。
もちろん、時間が経過するにつれて顎関節症の痛みなどが治るのは一部のケースであって、逆に時間経過とともに症状が悪化するケースも沢山あるということを知っておいてください。
3.顎関節症を放置することの危険性
上述した通り顎関節症の一部で、治療をせず放置して痛みなどが治ることケースがあります。
けれども基本的には、顎関節症の痛みを放置することは危険であるとお考えください。
その痛みが強ければ強いほど放置する危険性は高まります。
顎関節症に限ったことではありませんが、体の一部に痛みを感じているということは、そこに何らかの異常が生じていることを意味しています。
なぜなら痛みは体からの警告だからです。
そのため、痛みを放置することは大変危険で、できればすぐに病院で診てもらうことをお勧めします。
顎関節症の痛みを放置し続けることで症状が悪化し、関節円板や顎関節が変形していってしまうこともあるのです。
4.痛みの種類によって気を付けるポイント
顎関節症では、色々な種類の痛みが現れます。
そうした痛みの種類に応じて、気を付けるポイントというのは変わってきます。
4-1.ピンポイントで顎関節が痛む場合
顎関節は耳の穴のすぐ前辺りに位置していますが、この辺りがピンポイントで痛む場合は顎関節自体に異常が生じていることを意味しています。
とくに鋭い痛みには注意しましょう。
このケースで顎関節症の痛みを放置すると、関節の骨や関節円板の状態が悪化していく可能性が高いため、病院で診てもらうことが勧められます。
4-2.顎の周囲の筋肉が痛む場合
顎関節症では、咬筋や側頭筋といったものを噛む際に使う筋肉が痛むことがあります。
こちらは鋭い痛みではなく、筋肉痛に似た鈍い痛みであることが多いです。
こうした痛みはマッサージ等の運動療法でも改善することが多く、それほど重症ではないといえます。
とはいえ、放置はせず一度診察を受けることが望ましいです。
4-3.顎関節以外の部位が痛む場合
顎関節症の主症状は顎関節及びその周囲に集中していますが、場合によっては頭痛がしたり、目や耳に痛みが生じたりすることもあります。
これらは一見すると顎関節症とは無関係に見えますが、関係している可能性も否定できませんので医療機関を受診した方が良いといえます。
5.まとめ
このように顎関節症では様々な種類の痛みが生じますが、いずれにせよ痛みがある場合は病院で診てもらうことが最善といえます。
中には放置をして症状が改善するケースもありますが、そこは大事をとって一度専門家に診てもらうことをお勧めします。
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