口臭の原因にはいろいろなものがあります。
最も直接的なのは食事の内容で、ニンニク料理を食べれば誰でも口臭がきつくなります。
その他、歯磨きを怠っていたり、特定の病気にかかったりすると口臭がきつくなることがあります。
そんな中、鼻づまりや蓄膿症を患っているも、もしかしたら口臭で悩まれているかもしれません。
ここでは鼻づまりや蓄膿症が口臭の原因になりえるのか、予防法があるのかについて説明します。
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1.「蓄膿症」とは
蓄膿症とは、副鼻腔と呼ばれる鼻の穴の奥で細菌感染が起こる病気です。
病名は「副鼻腔炎」といい、蓄膿症はその病気の症状の一つとお考え下さい。
鼻の穴の奥で起こった細菌感染は、炎症を生じさせるだけでなく、ひどくなると膿を排出するようになります。
これが除去されずに溜まっていってしまう状態が「蓄膿症」です。
ちなみに、副鼻腔炎では慢性的に鼻づまりが起こるケースが多いです。
2.細菌の死骸や白血球の残骸から成る「膿」
「膿」は膿汁(のうじゅう)とも呼ばれることがある物質で、とても臭いです。
その内容物は、細菌の死骸や白血球の残骸です。
膿が鼻の奥に溜まってしまうのが蓄膿症ですから、臭いにおいがするのは当然と言えます。
そもそも鼻は嗅覚を司る部位ですので、そんな臭いものがすぐ近くにあったら、ご自身は非常に辛い思いをするはずです。
3.蓄膿症や鼻づまりが口臭の原因になる理由
蓄膿症や鼻づまりが口臭の原因になり得るのかについてです。
上述のとおり、蓄膿症では臭いを嗅ぎ分ける組織のすぐ近くで膿が発生しますので、ご自身は非常に臭さを感じ、辛い思いをします。
さらに重要なのは、副鼻腔と口腔は喉の方でつながっているという点です。
つまり、副鼻腔に溜まった膿の臭いが喉から口腔へと流れていき、口臭として現れることが実際にあります。
これが蓄膿症や鼻づまりが口臭の原因となるメカニズムです。
4.鼻づまりで口呼吸をすることで口臭が発生する
蓄膿症による口臭の原因は、膿の臭い以外でもう一つ考えられます。
それは鼻づまりによって口呼吸を行ってしまうことです。
蓄膿症で鼻づまりが起こると、当然のことながら鼻で呼吸をすることが難しくなります。
すると、私たちは自然と口で呼吸をするようになるのですが、実はこれが口臭の原因となり得るのです。
鼻づまりが原因で口呼吸を行うようになると、口腔内が乾燥します。
すると、唾液による自浄作用が低下するため、口腔内の細菌が増殖しやすい環境ができあがってしまうのです。
口臭の主な原因の一つが口腔内の細菌ですので、口呼吸によって口臭が生じやすくなる理由は理解しやすいかと思います。
蓄膿症による鼻づまりが原因で口臭が発生するというのは一見わかりにくい現象ですが、口呼吸について知ることですんなりと理解できることかと思います。
5.蓄膿症による口臭を予防する方法
蓄膿症による口臭を予防するには、まず何より蓄膿症の症状を改善することが第一といえます。
蓄膿症によって鼻の奥に溜まった膿がそもそもの臭いの原因ですので、それをいかに除去するかを耳鼻科に相談してみましょう。
薬で対応してくれるケースもあれば、手術を実施するケースもあるかと思います。
蓄膿症にかかっていて、鼻づまりがそれほど強くない場合は、できるだけ鼻で呼吸をするように努めましょう。
口呼吸をしないことで、蓄膿症による口臭の原因を軽減することができます。
また、口腔内を清潔に保つことも、蓄膿症による口臭軽減へとつながります。
蓄膿症にかかるとやはりどうしても口で呼吸をしてしまいがちですので、ブラッシングやマウスウォッシュなどをこまめに行うことで、口腔内細菌の増殖を少しでも減らしていきましょう。
まとめ
鼻づまりや蓄膿症は口臭の原因になり得ます。それを予防するには蓄膿症自体の症状を改善することが何よりも大切です。
それ以外にも口呼吸を控えたり、口腔内の衛生状態を保ったりすることで、蓄膿症による口臭の原因を軽減させるようにしましょう。
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