私たちの歯はとても複雑な形をしています。
それだけに、毎日のブラッシングだけでは必ずといって良いほど磨き残しが出てくるのです。徐々に歯垢がたまり、やがて歯石へと変化したら、歯ブラシで除去することは不可能です。歯石は虫歯菌や歯周病菌の温床となりますので、放置するといろいろな病気を引き起こしていきます。
そこで是非お勧めしたいのが、歯科医院での歯のクリーニングです。
ここでは歯のクリーニングの効果や、適切な通院頻度についてご紹介していきます。
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セルフケアには限界がある
最近では、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロス、それから奥歯に効果的なワンタフトブラシなど、色々なオーラルケア用品が販売されています。これらを駆使することで、歯と歯の間や歯と歯茎の間の汚れを除去することが容易になります。
それでもやはり、セルフケアには限界があります。とりわけ、歯周ポケットのような部位には、ブラシの毛先すら挿入できないケースが多いのです。歯周ポケットのケアは、歯科医院ですときちんとクリーニングしてもらえます。
歯石は歯ブラシで除去できない
歯垢は食後から8時間も経過すれば形成され、そのまま放置すると、2週間後には歯石となります。ですから、日々のブラッシングではできるだけ歯垢が形成される前に、歯ブラシで除去することが望ましいといえます。
ただ、先ほども述べたように、歯周ポケットのような部位には、少なからず磨き残しが生じていきます。それが歯石となると、最早、市販の歯ブラシや歯磨き粉では取り除けなくなるのです。
歯石は、歯科医院でないと除去は困難です。
歯石除去と研磨効果で歯の審美性も向上
歯石は文字通り石に近い硬さを備えていますので、歯科医院で専用の器具や薬剤を用いなければ除去できません。いわゆる歯のクリーニングで、プロフェッショナルケアの一環です。
基本的には、スケーラーと呼ばれる器具で歯石をガリガリと削り落としていきます。近年は超音波スケーラーで快適に歯石除去を施してくれる歯科医院が増えてきました。その他、研磨剤や電動のブラシを使って、歯の表面をツルツルに磨き上げてくれます。
【着色状態になっている歯】
この時、コーヒーやワインなどによる軽い着色であれば、研磨と同時に綺麗に除去されていきます。つまり、歯のクリーニングとは、歯石を落とすだけではなく、歯の審美性を高める効果もあるのです。
【研磨後のきれいな状態の歯】
3ヶ月に1回は歯の定期クリーニング
歯石には沢山の細菌が付着しています。特に歯茎に炎症をもたらす歯周病菌には要注意です。歯石を除去せず放置しておくと、次第に細菌が増殖して歯周病を発症させます。
歯周病は歯茎の腫れや痛みをもたらし、悪化していく過程で歯槽膿漏へと移行していきます。最終的には歯が埋まっている歯槽骨を溶かし、歯を脱落させることもあるのです。
けれども、歯周病は徐々に進行していく病気ですので、定期的に歯のクリーニングで歯石を除去していけば症状は改善していきます。もちろん、予防することも十分可能です。そのためには、3ヶ月に1回は歯のクリーニングを受けておきたいところです。忙しくて時間がないという方でも、半年に1回は歯石の除去を行いましょう。
まとめ
このように、歯のクリーニングは歯石を除去することで虫歯や歯周病予防にもつながります。
また、歯のクリーニングでは検診も実施されますので、自覚症状のないお口の異常を発見するきっかけにもなります。それに加えて、磨き残しの多い部分も指摘してもらえますので、定期的に歯の磨き方を修正していくことも可能です。
永久歯は、一度失ったら二度と再生しない組織のひとつです。ですから、歯のクリーニングを定期的に受け、常に予防に努め出来るだけ長く歯を残していく必要があるのです。
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