親知らずの抜歯を予定している日に体調が万全でない場合、親知らずを抜歯しても大丈夫なのか不安に思ったことがあるかもしれません。
ここでは、想定される体調不良のケースや、その際に抜歯を避けるべきか否かについて説明します。
スポンサーリンク
1.親知らずの抜歯を避けた方が良いときってあるの?
親知らずの抜歯は急に行うことはほとんどなく、通常予定を立てて行います。予期せぬ体調不良に見舞われてしまうことなどもあるかもしれません。ではどんなときに抜歯を避けた方がよいのでしょうか?
1-1.親知らずの抜歯を避けた方が良いとき
風邪をひいてしまったときなど、体調不良の際には避けた方が良いでしょう。
他には女性の場合、妊娠初期や妊娠後期も外科的処置はできれば避けましょう。
1-2.親知らずの抜歯を行っても大丈夫なとき
女性の生理前のイライラ時期や、生理中の不快感がある人は、出血することも考えると、避けた方が良いように思えますが、医学的には影響が無く、抜歯しても問題ないとされています。
2.避けなければいけない時期について、その理由は?
上述の通り、親知らずの抜歯を避けた方が良い時期、また抜歯はできるがその後の体調を考慮して避けたほうが無難な時期は存在します。
では、なぜ避けなければならないのか、また生活習慣の中で、抜歯するにあたり改善してから行ったほうが良いことなどはあるでしょうか?
2-1.風邪をひいている時期は避けた方がよいのはなぜ?
まず挙げられるのは、風邪の症状である咳や鼻詰まりがあれば、抜歯の際に大きく口を開けた状態での呼吸が難しくなります。
また、風邪をひいている時は身体の抵抗力も落ちています。抜歯後は健康体であっても、細菌感染により発熱や腫れが生じることもあるため注意が必要です。
2-2.妊娠期間中は親知らずの抜歯ができないの?
抜歯自体は胎児に影響をもたらすようなことはありませんが、妊娠初期は、つわりがピークの時期であり、胎児は器官が形成される大事な時期にあたります。
親知らずの抜歯時には抗生物質や鎮痛剤が処方されることが多く、このような不安定な時期は避けるようにしています。
2-3.初期を妊娠過ぎれば大丈夫?
妊娠が安定する中期以降であれば抜歯できるのでしょうか?
妊娠後期になってしまうと、お腹が大きくせり出し、長時間診療台にあおむけで寝るのも辛くなってしまいます。胎児の成長はほぼ完了してきている時期ですが、できれば妊娠中期(安定期)の時期に抜歯するのが無難です。
2-4.生理前や生理中の抜歯自体は問題ないとはいえ…
親知らずの抜歯は、普通の抜歯に比べて身体的な負担が多いこともあります。
生理痛などの症状の重い人は、外科処置のストレスを受けることが身体的にも負担になると思いますので、この時期を避けるのが良いかと思います。
2-5.では不安のある人は、生理期間を避ければ良い?
生理期間を避けて抜歯の時期を決める場合、生理開始予定直前の抜歯にも注意しましょう。
親知らずの抜歯は処置後の痛みが続き、傷口に血餅というかさぶたが出来るまで微量に出血を繰り返すこともあります。そのため、抜歯後の不快感を生理期間中に持ち込むことになってしまいます。
できれば生理終了後がベストです。
3.他にもあった!親知らずを抜く時期を避けた方がよい理由
風邪や生理などの体調不良ではないのですが、普段の何気ない生活習慣の中にも避けたほうが良い場合があります。親知らずを抜歯する際には、自分に当てはまる事はないかチェックしてみて下さい。
3-1.歯周病が悪化している場合
親知らずの生え方が影響し、周囲の歯茎が腫れている(炎症している)場合や膿が溜まっている場合、そのまま抜歯することができません。
その際には、まず歯周病の治療を受け、症状が落ち着いてから抜歯の予定を組むことになります。
3-2.常習的に飲酒・喫煙している場合
抜歯すると、歯茎に傷口ができます。その後は血餅によって傷口を早く塞ぐことが重要です。
そこで鍵となるのが血液ですが、アルコールは摂取すると血管が拡張し、出血が止まりにくくなってしまいます。そうなると血餅ができにくくなり、結果として、傷の治りを遅らせることになってしまいます。
また、喫煙は、有害物質であるニコチンが毛細血管を収縮させるため、血流が悪くなり傷の治りを妨げるので、親知らずの抜歯前後はしばらく禁煙して臨みましょう。
3-3.大切な予定の前後
親知らずの抜歯では、術後に腫れや痛みが続くことがあります。
例えば、仕事で大切な商談の予定がある、受験を控えていたり、部活動の試合があるなど、大事な予定がある時期は、抜歯を避けることをお勧めします。
まとめ
親知らずの抜歯には、親知らずの特徴ゆえ、通常の抜歯とは違うリスクがあることがあります。
しかし、やみくもに不安になる必要はありません。まずはしっかり自身の体調や生活習慣を主治医と相談しましょう。それらを考慮した上で抜歯の予定を組むことが大切です。
スポンサーリンク