最近では、歯磨きの際に歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを使っている人が増えてきました。
歯と歯との間の歯垢や汚れというのは、普通の歯ブラシでは除去できませんので、良い傾向かと思います。
その中で、フロスや歯間ブラシを使用中、途中で引っかかったり、歯と歯の間に通らなかったりといった経験はありませんか?
ここでは、フロスや歯間ブラシが歯と歯の間に通らない場合、どのようなリスクが考えられるかについて説明します。
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1.フロスや歯間ブラシが引っかかる原因とは
歯と歯の間にフロスや歯間ブラシが引っかかるのは、主に3つの原因が考えられます。
1-1.虫歯
一つ目は、歯と歯の間に虫歯が生じているケースです。
私たちの歯は、健康であれば表面がツルツルとした滑沢な状態が保たれています。歯の表面を覆っているエナメル質というのは、非常に硬い組織ですので、そう簡単に傷ついたり、表面がザラザラになったりすることはありません。
ただ、エナメル質は酸性の物質に弱い性質を持っています。虫歯は、虫歯菌が作る酸が原因で、エナメル質を始めとして、侵食していく病気です。
特に歯と歯の間には注意が必要で、フロスや歯間ブラシを用いてきちんとケアしておかなければ、隣接面う蝕(りんせつめんうしょく)と呼ばれる虫歯が発生しやすくなります。
その結果、歯の表面がザラザラとするようになり、フロスが引っかかる原因ともなるのです。
1-2.詰め物や被せ物
二つ目の原因として、歯の詰め物や被せ物の不具合が挙げられます。
上手な歯科医であれば、詰め物や被せ物を綺麗に装着してくれますので、フロスや歯間ブラシが引っかかることはまずありません。
しかし、詰め物などを入れるのが下手であったり、入れてから長い時間が経過していたりする場合は、そうした補綴物が歯に合わなくなっていることがあります。
詰め物などの補綴物が合っていないと、フロスや歯間ブラシが引っかかるだけでなく、二次う蝕(にじうしょく)と呼ばれる虫歯の再発を引き起こすリスクが高まりますので注意しましょう。
歯の表面がザラザラしていたり、補綴物の適合が悪くなっていたりする状態というのは、歯垢や食べかすなどの汚れが溜まりやすい状態と言えます。
ですので、フロスが引っかかるという方は、歯科医院で診察してもらうことをお勧めします。
1-3.歯石が堆積している
三つ目の原因は、歯の表面に凹凸があるケースです。
凹凸の原因の多くは、虫歯や不良補綴物によるものですが、中には歯石が原因である場合もあります。
歯と歯の間に歯石が堆積すると、歯の表面がザラザラしていきます。歯石というのはプラークが石灰化したものであり、一度石灰化してしまうと歯ブラシ、フロス、歯間ブラシではなかなか落とすことができません。
その結果、フロスが途中で引っかかるという現象が起こるのです。
2.3つの原因以外でのケース
前述の3つの原因以外として、元々歯と歯の隙間が狭いというケースも考えられます。
歯と歯の隙間というのは、年齢を重ねるほど開いていく傾向があります。
年が若かったり、元々歯と歯の隙間が狭かったりする人は、フロスが通らないこともあります。
この場合は、無理にフロスや歯間ブラシを使用する必要はありません。隙間がないということは、プラークなどもまた、蓄積しにくい状態と言えるからです。
まとめ
フロスや歯間ブラシは、歯と歯の間のプラークを除去する優れたオーラルケア製品です。フロスは、ホルダータイプと糸巻きタイプの2種類があり、初心者には前者がお勧めです。
フロスや歯間ブラシが挿入の途中で引っかかったり、通らなかったりした場合には、まず虫歯を疑いましょう。
虫歯は歯の表面をザラザラと粗雑にします。次の可能性は適合の悪い詰め物や被せ物、それから歯石が考えられます。
基本的に健康な歯であれば、フロスや歯間ブラシが引っかかることや通らないことはありません。
逆に言えば、フロスや歯間ブラシが引っかかるのは、何らかの異常がある可能性が高いと言えます。
いずれにせよ、専門家である歯科医師であれば、フロスや歯間ブラシが引っかかる原因を容易に突き止めることが可能です。
また、フロスや歯間ブラシが引っかかる場合、初心者には比較的難しい糸巻きタイプのフロスの使い方も指導してくれるかと思います。
コストが安く、慣れれば使い勝手の良い糸巻きタイプのフロスを活用して、プラークフリーな生活を実現していきましょう。
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