歯磨きが好きな子供に育てるには、まず「歯ブラシを持つ」ということに抵抗を持たないようにしていくことが大切です。
そして言葉への理解力がついてくる頃から徐々に「歯をみがく」という行為に向けて行くと良いかと思います。
その際に、歯ブラシの正しい持ち方を子供にも分かりやすく、理にかなった持ち方を教えることが大切です。
そうすることで日々の歯磨きに効果がより高まります。
ここでは、子供(幼児)でも分かりやすい歯ブラシの持ち方を説明します。
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1.自分から自然に歯ブラシに手を伸ばせる子に!
子供は3歳半頃までには、乳歯が生え揃います。そしてこの頃を境に、虫歯は増える傾向が見られます。
時を同じくして、この頃にはなんでも自分でやりたいという「自我」が芽生えますし、いわゆる第一次反抗期を卒業して、大人の言うこともある程度理解できるようになります。
歯磨きも自分でしたがるようになると思いますので、このタイミングを見逃さず、自ら積極的に歯ブラシを持つ子に育てましょう。
2.子供(幼児)にはじめて教える「歯ブラシの持ち方」とは?
2-1.一番はじめは歯ブラシをどう握らせたらいい?
はじめは歯ブラシのハンドル部をグーで握る持ち方で磨くと思います。そのとき毛先はどこを向いているでしょうか?
歯には1本に磨くべき面がいくつかあります。
上下左右、内側・外側、噛み合わせなどにしっかり毛先を当てて磨くためには、毛先の向きを定める必要があります。
2-2.まずは「こんにちは」「さようなら」の持ち方から始めましょう!
歯磨きをするとき、磨く部位によって毛先の向きを変えて磨きます。
そのやり方を子供(幼児)に解りやすく伝える方法として「こんにちは」と「さようなら」の持ち方をお勧めします。
歯ブラシを擬人化し、毛がある方を顔の正面、反対側を背中に見立てて説明します。
そして「こんにちは」の持ち方の際には毛先が自分を向き、「さようなら」の持ち方は毛先を外側に向けて持つというように伝えます。
2-3.子供の柔軟な想像力を活かす
子供の頃は創造力豊かで、楽しむことの才にあふれています。たとえ歯ブラシにお顔がなくても、すぐに「こんにちは」「さようなら」の持ち方をマスターしてくれます。
これを覚えると、部位によってブラシの向きを変えてほしいとき、スムーズに持ち替えてくれるようになります。
3.器用に歯ブラシを動かせるようになってきたら「ペングリップ」
3-1.歯ブラシのグー持ちに慣れてきたら…
はじめはハンドルをグーで持ってゴシゴシと横に動かす磨き方から始めるのですが、握ったままの歯みがきは歯磨き圧が強すぎて歯ぐきを傷つけたりすることがあります。
歯ブラシの使い方に慣れてきたら次のステップに進みましょう。
3-2.「ペングリップ」で歯茎に優しい歯磨きを!
本来、歯磨きで汚れを落とすために強い力は必要ありません。
そこでペングリップのように歯ブラシを持って磨くことで、歯ブラシにかかる力を軽減することができるためお勧めです。
3-3.「ペングリップ」ができるようになる時期
ペングリップを教える時期は、えんぴつ(鉛筆)を持つようになった頃でないと難しいかもしれません。
また、子供に伝える際には「ペングリップ」という言い方ではでは難しいので、「えんぴつもち」と伝えてあげた方がイメージしやすく、スムーズに理解してくれると思います。
4.生えかけの奥歯があるときは「エッヘン!みがき」
4-1.生えかけ時期の奥歯は磨きにくい
3歳頃までの乳歯や、6歳前後で生える臼歯は、生えかけの時期に虫歯になってしまうことがあります。
生えかけの時に歯ぐきが被っている部分は、歯ブラシの毛先が届きにくく汚れが溜まりやすくなります。また、背の高さも他の歯に比べて低いことから、歯ブラシが当たらず磨きにくいのです。
4-2.汚れが溜まりやすいので突っ込み磨きが効果的!
生えかけの奥歯を磨くときは、歯ブラシをグーで持って歯の列に沿って奥にすべらせ、そのまま歯ブラシを持っている方の手の肘をぐっと横に張ります。
そして高さが低い部分に毛先が当たるように、横から突っ込み磨きをすると汚れが落ちやすくなります。
4-3.生えかけ奥歯は威張って磨こう!「エッヘン磨き」
この磨き方を子供に伝える際、腕を横に張るしぐさから「エッヘン!と威張って磨いてね」と言うと、子供でも分かりやすいので「エッヘン磨き」と伝えてみて下さい。
特に、6歳前後で生える臼歯は生えかけの時期が長いため、「大人の歯が生えてきたから威張って磨いてね」と子供が磨きたくなるような動機づけにも役立ちます。
まとめ
子供たちは想像力豊かでとても素直です。
分かりやすい言い回しをするだけでなく、歯ブラシを擬人化したり、楽しい行動に置き換えてみたり等、ちょっと工夫を加えるだけで、「歯磨きをする」という生活習慣を楽しんで行えるようになるのです。
歯磨き法の基礎を守れていれば、どのように楽しくするかは自由に決めていただいてかまいません。
教える方も「どうしたら楽しく歯磨きできるかな?」と楽しみながら伝えることで、自然と自ら歯ブラシを持つ子に育っていくことでしょう。
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