口内炎はうつるもの?主な感染ルートとは
- 2017/7/4
- 口内炎
口内炎は様々な理由によって発症する病気で、ストレスや疲労による免疫力低下など、体調に大きく左右されることも珍しくありません。ただ、根本的な原因は、ウイルスやカンジダ菌(真菌)のような病原体への感染といえます。
ここでは、そうしたウイルス性の口内炎などについて、他人にうつるかどうかや、主な感染ルートなどについて詳しく解説します。
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1. 口内炎はうつるものなのか?
まず始めに、口内炎は他人にうつるものなのかどうかについてですが、基本的に口内炎自体がうつることは稀であるといえます。というのも、口内炎の発症原因となる病原菌は、元々それぞれの口腔内に生息していることがほとんどだからです。
具体的には、口内炎の原因となるヘルペスウイルスやカンジダ菌というのは、多くの人の口腔内に生息しています。ですから、口内炎が出来た人に近づいたからといって、口内炎そのものがうつるということはまずありません。
2. 口腔内にウイルスや細菌がいても口内炎を発症しない理由
上述したように、多くの人の口腔内には、口内炎の原因となるようなウイルスや真菌が生息しています。そう聞くと、誰もが口内炎を発症しそうに思えますが、私たちの体には優れた免疫機構が備わっており、例えウイルスや真菌などに感染したとしても、すぐには病気の発症にはつながらないのです。
そこでポイントとなるのが、ストレスや疲労です。重度のストレスや疲労が蓄積すると、免疫力が低下して、口腔内に存在する病原菌が増殖しやすくなります。その結果、口腔粘膜に炎症が起こり、口内炎を発症することとなるのです。
3. うつるもの、うつらないものとで種類があるのか?
口内炎の原因としては、冒頭でも述べたようにウイルスや真菌への感染が挙げられます。これらは、人から人へうつる病原体ですので、口内炎の中では「うつるもの」と捉えることができます。
一方、口内炎の中でも「うつらないもの」としては、カタル性口内炎というものが挙げられます。カタル性口内炎とは、矯正器具や入れ歯といった口腔内に装着する装置によって、口腔粘膜が傷つけられたり、圧迫されたりすることで発症するものです。いわゆる機械的刺激によって炎症が引き起こされるため、感染性の口内炎とは種類が異なるといえます。
4. うつるものの場合、どんな種類のものがあり、どんな感染ルートがあるのか?
口内炎の中でもうつるものの場合、感染ルートとしては、キスなどによる唾液の交換が挙げられます。ヘルペスウイルスやカンジダ菌は、唾液を介して感染することがありますので、日常生活においては主な感染ルートといえるでしょう。
ただ、繰り返しになりますが、成人に関しては、多くの人がそうしたウイルスや真菌にすでに感染していますので、口内炎ができたからといって、感染が大きく広がるということもありません。
とはいうものの、ウイルス性やカンジダ性の口内炎では、病変部でウイルスや真菌が増殖していますので、注意は必要です。
例外として、乳幼児はまだこれらの病原菌に感染していないことがほとんどですので、成人とは異なる予防策をとる必要があります。具体的には、母子による垂直感染の防止で、キスや食べ物の口移しなどによって感染が広がらないように配慮しなければいけません。
5. うつる口内炎とうつらない口内炎は素人でも見分けられるのか?
口内炎には、うつるものとうつらないものとがありますが、これらを素人が見分けることは難しいです。症状に多少の違いはありますが、それだけで素人がうつるものか、それともうつらないものかを見分けることは不可能に近いです。
そのため、口内炎の症状が重かったり、他人への感染が気になったりする方は、まず医療機関を受診しましょう。専門家に診てもらうことで、口内炎の原因だけでなく、治療中の振る舞い方などについてもアドバイスしてもらえるはずです。もちろん、最適な治療法も提案してくれることでしょう。
6. まとめ
口内炎には、うつるものとうつらないものとがあります。これらは原因がウイルスや真菌なのか、あるいは入れ歯や矯正装置による機械的刺激なのかによって、大きく2つに分けることができます。
口内炎の中でもうつるものの感染ルートとしては、唾液が最も一般的です。とりわけ母子感染には注意が必要といえます。
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