皆様は歯ブラシを購入する際、どのように選んでいますでしょうか。
市販の歯ブラシにはパッケージに「かため」「ふつう」「やわらかめ」と記載されています。おそらく「ふつう」を選ばれる方が多いのではないでしょうか。
ここでは、歯ブラシの固さの段階を理解し、「やわらかめ」にスポットを当て、「かため」との比較した際の効果の違いや、「やわらかめ」の歯ブラシの役割りや効果について説明します。
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1.歯ブラシの固さ区分について
1-1.歯ブラシの固さの区分はどうしているの?
歯ブラシの固さは「かため」「ふつう」「やわらかめ」の3種類でパッケージに表記されています。
この表示の基準はJIS規格による「座屈試験」というテストを歯ブラシに行い判別し分けています。
テストは、サンプルの歯ブラシの毛の長さを7mm一律にカットしたものに荷重を加えます。
そして、その際の毛の広がり具合が規定範囲のどの区分に属しているかを判断基準としています。
1-2.まずは固さ表示「ふつう」の歯ブラシを基準に!
先に説明した通り、歯ブラシの固さ判別は区分が3種類しかなく、また規定範囲が広いため、同じ表示であってもメーカーによって使い心地が違います。
まずは「ふつう」タイプを使ってみることをお勧めします。
そしてその固さを基準に、同じ製品でそれよりも固い方がいいのか、やわらかい方がいいのかという判断するのが良いかと思います。
2.「やわらかめ」「かため」歯ブラシの効果と比較
2-1.「やわらかめ」「かため」はどうやって選ぶ?
では、「ふつう」の歯ブラシよりも「かため」「やわらかめ」が良いというのは、自己判断で決めて使用して良いものでしょうか?
ゴシゴシ磨かないと磨いた気がしないから「かため」、を使用しているというような、好みだけで判断して購入すると、歯面や歯ぐきに影響を及ぼすことがありえます。
2-2.固さ表示「かため」の歯ブラシを選ぶと…
昔は「かため」歯ブラシで磨く方が、歯ぐきのマッサージ効果が生まれ、歯ぐきを引き締めて強くなると言われていました。
しかし現在では、「かため」の歯ブラシは歯磨き圧が強すぎると逆に歯ぐきを傷つけてしまう可能性があるとされています。
また、長期間歯磨き圧が強いまま日々の歯磨きを続けていることによって、歯ぐきを退縮させてしまい、知覚過敏になったりする方もいらっしゃいます。
ですので、歯磨き圧の強い方には「かため」はお勧めできない固さと言われています。
2-3.「かため」歯ブラシから「やわらかめ」歯ブラシへ
上述のように、「かため」の歯ブラシを使うことで口腔内にトラブルをきたしてしまうようであれば、継続して使用するのは症状を悪化させかねません。
すでに知覚過敏など症状が出てしまっている場合には、なるべく刺激を避けるために「やわらかめ」にするなど、固さの段階を下げていくことをお勧めします。
3.事例別「やわらかめ」の歯ブラシの役割りとは?
3-1.歯ぐきへの強い圧力を抑制する
繰り返しになりますが、歯磨き圧が強すぎる人は、毛先で歯ぐきを傷つけてしまいがちです。
また、刺激が長期間に及ぶと歯ぐきを退縮させてしまい、歯根部が露出して「知覚過敏」の原因にもなります。
歯みがきをゴシゴシと強くしてしまうクセのある人は、毛先のやわらかい歯ブラシに切り替えることをお勧めします。
3-2.歯周病に罹患している人
歯肉炎などの歯周病を抱えている人は、歯ぐきが炎症し腫れていたり患部から出血することがあります。
そこに強い圧力で歯磨きすると更に症状が悪化することもあります。
症状が改善するまでは「やわらかめ」の歯ブラシで力を弱めて、やさしく歯磨きするのが効果的です。
3-3.歯磨きの回数が多い人
歯磨きをこまめに行うことは悪いことではありません。しかし回数が多ければ、それだけ歯面や歯ぐきは毛先の刺激を頻繁に受けることになります。
そこで、こまめに歯磨きをする習慣のある人は、「やわらかめ」の歯ブラシを使い、毛先の刺激を軽減するほうが良いでしょう。
清掃効果が気になる人は、普段は「やわらかめ」を使用し、寝る前の歯みがきを「ふつう」の固さで入念に行うなど、使い分ける工夫も良いと思います。
まとめ
歯ブラシの固さ選びは、自分の好みで選ぶという人が多いと思います。
しかし好みで選ぶと、結果的に間違った選び方をしてしまうということもあり得ます。
「やわらかめ」の歯ブラシは、そのネーミングから清掃力が弱そうだと選ばれないかもしれませんが、口腔内の状態によっては良い効果を発揮する固さでもあります。
自分にどの歯ブラシが一番合うのかというのは見極めるのは難しいと思いますので、その場合は歯科医院で相談してみて下さい。
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